ひとりごと

ただオタクがわめくだけ。

原田マハ『暗幕のゲルニカ』

もうここまで来たら私が読んだ原田マハ全部一気に書くか、って気持ちになったので今日も原田マハです。

 

原田マハ『暗幕のゲルニカ

 

f:id:kaaaaaoruuun:20161019042003j:image

 

この話、作者が10年あたためて書いたみたいなことをおっしゃってたんですが、さすが、こだわりの1冊って感じがすごいです。

ゲルニカ、そして社会への強い思いが滲むお話だなと勝手に思っております。

キュレーターだっただけあって美術の話させると最高ですねこの人。

 

実はこの本、今はどうか確認してないんですけど買った時はまだ文庫が出てなくて、でもどうしてもどうしても読みたくて、学生ながらにハードカバーの本買うのは厳しいと思ってたから我慢してたのに我慢ならなくて買ってしまった、という個人的にも思い入れのある本です笑

結果買って全く後悔のないどころか最高な本でした。

めちゃくちゃおすすめ。

 

物語の鍵となるのは、ピカソが書き上げた戦争を避難する世界で最も有名な絵のひとつ「ゲルニカ」と911のテロで愛する人を永遠に失ったキュレーターの瑤子。

2003年のイラク戦争の前夜、国連安保理事会前にあるゲルニカタペストリーが「消える」、一体誰が、というところから、ピカソの戦争に対する思いを伝えようともがく瑤子によって事態が動いていく。

「世界一借りにくい絵」であるゲルニカをどうにか企画展に展示したい瑤子が世界を飛び回りいろいろな人にぶつかっていく。

交互するように出てくるのは1937年のパリ。

ゲルニカを制作するピカソを愛するドラのその全部を記録しようと葛藤する物語。

時代は違えど「ピカソ」と「ゲルニカ」に強い想いを寄せる2人の女性の力強さと儚さをかいた作品だと思った。

 

原田マハの作品に出てくる女の人、みんな強すぎというか、普通じゃない。

普通ってなんだって言われたら分からないけど、なんとなく「自分から何かしらのエネルギーを作り出せる人」は普通じゃないと思う。

どんなことがあってもその方向に向かい走り続けられる、そんなエネルギーのある人に惹かれるのは私だけじゃないと思うんだ。

 

戦争は私たちの知らないどこか遠いところで起きている、どこか現実味に欠けるようなことな気がしているけど、絵画だってハイカルチャーで私達にはよくわからない気がしているけど、そこにだって血が通った人間がいて、いろんな思いを持ってるって思うともっといろんなことを考えてみてしまう。

 

人生はなにもしないには長く、なにかするには短い、なんて言葉をよく聞くけど、ほんとだなあと思う。

人生を短いと感じるために私は何が出来るだろう。

 

あまり考えていても浮かばないので人生を探す長い旅に出たい。

例えばマドリードとかに。

 

 

暗幕のゲルニカ

暗幕のゲルニカ