ひとりごと

ただオタクがわめくだけ。

三文オペラ

卒論も終わり卒業も決まり、ある程度生活がまたオタクブログを更新していこうと思います。

 

1月の末、僕の推しであるところの峯岸みなみさんがオーディションで勝ち取った『三文オペラ』を観劇に神奈川芸術劇場(KAAT)に行きました。

f:id:kaaaaaoruuun:20180312143404j:image

f:id:kaaaaaoruuun:20180312143456j:image

 

あらすじ

マクヒィス(松岡充)は、乞食商会社長ピーチャム(白井晃)のひとり娘ポリー(吉本実憂)をみそめ、その日のうちに結婚式を挙げる。それを知ったピーチャムとピーチャム夫人(村岡希美)はなんとか別れさせようと、マクヒィスと長年の親友同志である警視総監タイガー・ブラウン(高橋和也)を脅し、マクヒィスを逮捕させようとする。両親の企みをポリーから聞いたマクヒィスは、逃げると称して娼館に立ち寄るが、そこで昔なじみのジェニー(貴城けい)に裏切られ、逮捕されてしまう。牢獄に入れられたマクヒィスをたずねたポリーと、マクヒィスといい仲になっているブラウンの娘ルーシー(峯岸みなみ)が鉢合わせすると、二人の嫉妬の口論を利用し、マクヒィスはまんまと脱獄するが・・・

公式サイトよりKAAT神奈川芸術劇場プロデュース 『三文オペラ』|KAAT 神奈川芸術劇場

ベルトルト・ブレヒトの名作と言われていますが、私は原作を読んだことがなく、堅い話なのかな、行って楽しめるかなあと不安もありながら、峯岸みなみさんの将来を応援するという意味も込めて観劇を決意しました。

 

日程の関係で初日の舞台のチケットをとり、それを握りしめひとり横浜へ。

初めて観劇をした私、とても緊張しました。

コンサートやライブに行くのとは少し違う緊張感の中、足を踏み入れたホールは証明の光を浴びて白く輝いていて、異世界に踏み入れたようでした。

 

劇が始まる前からキャストさんがステージにいて少しずつ世界観が形成されていくのも不思議な感覚がありました

そして曲が鳴り、話が始まるとどんどん引き込まれていく私がいました。

世界観は中世ヨーロッパのような、どこか遠い世界のようなものなのに、どうしても他人事にならない。

若い娘達の「愛する人と結ばれたい、そのためならお金も地位もいらない、愛さえあれば」という美しい夢、「愛する人と結ばれるためなら誰とでも闘う」という決意、娘の両親の「大切な娘を幸せにするために地位や財産のある人と結婚させたい」という願い、辛く苦しい時代を生き抜いた男の「金のためならなんでもする」という決意、その友人の「正義を貫くことだけが友を守ることではない」という妥協、出演する全ての人の「幸せに生きていきたい」という願い、全てが痛いくらいに伝わってきて、登場人物のずるさ、汚さすら愛おしく、人間よりも人間を感じて鳥肌が止まりませんでした。

そして全ての登場人物がキャストさんの中で生きている。

セリフを噛んでしまったらそのキャラらしい誤魔化し方をして、話しているキャラはそのキャラらしい返しをする。

その人の生きている世界を大切に預かって責任を持って演じている、そういう思いが伝わるような世界でした

全日程そういう思いで演じているからきっと体調や気分の乗り方、声のだしかたなどひとつとして同じものは無いと思うと全部見たい気持ちも生まれてくる…笑

これがお芝居の世界…

ドラマや映画を見るより、本を読むより生々しく、痛く刺さる、そんな強すぎる世界でした。

これはハマる人はハマる(ハマりそうな私)。

そして本来のストーリー上のラストをみてやるせないような、苦しいような気持ちになったあとに上映された監督や演者の願う世界をみて、本当に大切に大切に舞台を作り上げていたんだなあとあたたかな気持ちがあとに残りました。

私は1日で同じストーリーの2つのエンディングをみて、どちらもありえる世界、そのどちらを選ぶかは私たちの生き方しだいで、どうやって生きていくかを決めることは私達の責任の上にあるんだ、という気持ちになりました。

 

 

資本主義の社会である以上、生きていくにはお金がいる。

貧乏人も金持ちも同じように金を払い、生きていかなければならない。

警察すら大切にしない正義が存在し、信じられるのは自分だけ。

自分の責任においてすることとそこに存在する友情のありがたさと難しさ。

人間関係の複雑さ。

きっとそんな複雑で汚くて嫌気がさす世界を表現しようと思ったんだろうと思うと、この世界が愛おしく思えました。

こう思っているのは私だけではない、苦しんでいるのは私だけではない、だからがんばれとはいわないけどなんとか生きていけばいいんだというこの世界で生きていこうかなという気持ちで家に帰ることができました。

 

こんなキラキラする世界をみるきっかけをくれた峯岸みなみさんには感謝の気持ちでいっぱいです。

最初は峯岸をみるために行ったはずが、世界観をすごく楽しんで帰ってきてしまい、峯岸の印象があまりなかった舞台でした笑

 

もちろん峯岸への感想もあるし、ここがよかった、こうしてたらよかったな、こういう思いだったんだろうな、というのはあったし、ほかのキャストさんにもいろいろ思ったのですが、それも含めてすべてが舞台に還元されたすごいセカイだったなと感じました。

またみぃちゃん舞台でないかな~!笑

 

原作をどうぞ。すごい考えさせられる、読んで損は無い作品だと思います。私も落ち着いたら読みます。

 

三文オペラ (岩波文庫)

三文オペラ (岩波文庫)